PHJ記念大会基調講演 「再生可能エネルギーと送電網の便益」京大:安田教授

PHJの8周年記念大会、基調講演は本当によかったんです。感謝感謝です。

エビデンスに裏打ちされた正確な情報と意見、とても参考になりました。

登壇されたのは、京都大学の安田教授。

 

内容は再生可能エネルギーの普及のお話で日本の問題点と世界の現状。

エネルギー界は、明治維新みたいに「歴史的転換点の只中にいる」とのことでした。

再エネもそうですが、発送電分離もです。

 

日本ではすすんでいませんが、世界中で加速的、不可逆的に再エネが促進されているのは、かけたコストよりリターンが大きいから、だそうです。

(便益が大きいからというそうです)

 

 

コストはそれなりにかかるのですが、投資を控えるとリターンが得られないだけではなく損をするということになります。

 

海外では再エネにシフトしていっていますが、日本では石炭火力発電所を増やそうとしています。

高効率の最新式でも効率は55%程度です。

ということは、45%の熱=お金は空気中や海に捨てていっているのです。

もちろん、石炭は輸入しているので、日本にはリターンはほとんどありません。

 

 

中部電力HPより

 

再エネ促進に関する、デンマークの動画を紹介してくれました。

とても面白いので、見たことない方はご覧ください。

 

 

恐るべきは、これが約10年前の動画ということです。

住宅の省エネ性能もそうですが、現実を知るとこの分野の日本の遅れぶりには唖然としました。

 

会場では貴重な本も購入できました。

 

 

この本は本当に勉強になりました。

こういう本には偶然には出合えませんので、私的には今回のすごい成果でした。

 

 

質問に丁寧に答えていただけた上に、サインまで頂きました!

 

クラブ・ヴォーバンの村上さんからドイツの現状を聞いて絶望するばかりでしたが、日本にもこういう研究者がいて積極的な活動をされていることに安堵と期待を抱きました。

私ももっと勉強しないといけないと痛感しました。