村上敦さんクラブヴォーバン勉強会 「ドイツの再エネ100%のシナリオ」 その7(最終) ドイツはフランスの原発の電気を買っている?!

ドイツの環境首都フライブルク市在住のジャーナリストでクラブヴォーバンを主催されている村上さんセミナーシリーズ、長くなりましたが最終回です。

今年で一番影響を受けた勉強会のひとつでした。

前回はドイツでの再エネ推進は地元の人に還元される好循環が行われているために進んでいるという話でした。

脱原子力、脱火力したほうが"得"とだからです。

 

それともうひとつの原因は再生可能エネルギーのイニシャルコストが安いことも上げられます。

いくら意識が高くても、あまりにコストが高いと普及するはずがありません。

 

ドイツのPV(太陽光発電)の価格は小・中型でも20万円/KW(工事費込み)になっているそうです!

家庭用ですとクルマを買うより安いコストで導入できます。

 

日本は高すぎだそうです。

たとえば小型水力200~300万/KW必要とのこと。

余談なのですが、日本のインテリや政治家の発言でよく聞かれるのが

「ドイツはフランスの原子力発電の電気を買っているじゃないか!失敗でしょ」

 

村上さんに質問したところ、前提としてどの国も自国で必要な電力を確保しているので、フランスに依存している・・・・ということ自体がないとのことでした。

 

今のところ電力の融通はドイツ>フランスだそうです。

つまり夏のピークにドイツの太陽光発電の電気を買っているとのこと。

 

なぜ、そういうことが言われるかというと、フランスの原子力発電の電気をドイツを経由してスイスが買っているからそう見えるということだそうです。

スイスでは揚水発電所が多いので、フランスの安い深夜電力を購入している、訳です。

 

そのスイスの水力発電の電気はイタリアが買っているそうです。

(イタリアの火力発電の効率が悪いため買ったほうが安い)

 

とにかく、ドイツの再エネ推進は順調に成功に向かって進んでいるということです。

この長いブログを書いたのは、自分の備忘録ということもありますが、伝えないといけないと思ったからです。

 

・ドイツでは既に電気の1/3が再エネでつくられている

・あと20年~30年で電気は100%再エネ化できそう

・あと20年~30年で一次エネルギーを半分にできそう

ということです。

 

もちろん、わが日本もやれば出来るはず!です。