「気密」(防湿)はとても大事! セルロースファイバーの結露計算

五月も終盤、連日30℃を越えている香川県です。

昨日お邪魔したTOCOHARU40のお家は中はひんやり!イイ感じでした。

 

さて、今回はH25基準では基準がなくなってしまった「気密」のお話。

正確に言うと「防湿」ですが。

セルロースファイバーを使用した際、気密シートを貼らないケースがほとんどですが、結露計算をしてみました。

 

断面構成は充填断熱をセルロースファイバーで100mm、付加断熱をEPSで100mm。

防水を塗膜防水のガーディアンで計算してみました。

構造用の面材は条件のよい(透湿しやすい)ダイライトとしました。

 

温度と湿度の条件は国交省条件としました。

 

気密シート「なし」の結果が↓

防水層=ガーディアンと構造用面=ダイライト間で相対湿度が94%となっていることがわかります。

カビの発生は相対湿度80%以上になるとリスクが出てきますので、結露をしないまでもあまりよくないのがわかります。


ダイライト表面の温度は5.29℃、露点温度は4.3℃であと1℃低いとこの条件だと結露することがわかります。

付加断熱が今回100mmですが、50mmとかだと危険な方向にいきます。


気密シートを入れていると↓

相対湿度湿度は60%代に!

断熱構成は変わらないので温度は5.29℃なのですが、露点温度が-1.3℃なのでほぼ結露のリスクが解消されていることが分かります。

 

この結果は定常計算という計算方式ですので、セルロースファイバー等の調湿機能のある物性は考慮できません。

ということで、温暖地では気密処理をしなくても結露リスクは実績上低いといえますが、温度条件が悪く湿り空気が供給され続けた場合、壁体内結露の発生のリスクはあります。

 

WUFI等の非定常計算でも結露発生はしないことは確認できていますが・・・・

 

私の考えとしては、とても大事なところなので気密シートの工事は費用対効果とても高いと判断しています。(気密処理します)

 

オススメの防湿シートはザバーンやインテロのような夏型結露のリスクも考慮されたシートです。

 

それからくれぐれも気密測定の実測はお忘れなく!